NPOトリトン・アーツ・ネットワークの活動レポートです。詳細はhttp://www.triton-arts.net
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ボロメーオ・ストリング・クァルテットAIRレポート

報告:川澄直美(TANサポーター)

2006年、私はボロメーオ・ストリング・クァルテットの演奏を数回聴くことができました。
というのも、TANで始まった新しいプロジェクト「AIR(アーティスト・イン・レジデンス)」第一弾ということもあり、一週間の間に続けて、ホール内外で聴く機会が用意されていたのです。

結果的に私は、芝浦工業大学でのサテライト・コンサート、竹中工務店でのギャラリー・コンサート、そして第一生命ホールの3回、足を運んでいました。

ベートーヴェン好きの私としては、3回も弦楽四重奏第16番を聴くことができ、ビオラの元渕さん、第一バイオリンのニコラス・キッチン氏による解説、SQWのプログラム、サブテキストと様々な角度から、曲について知ることができ、演奏を聴くことができたのは、貴重な体験でした。

解説に加えて、所々、弾いて見せる場面もあり、曲を少しずつ知っていくことができたようで、それがなんともうれしく、また聴きたいと足を運んでました。

ギャラリーコンサートで初めて聴いた「テネブレ(ゴリホフ作曲)」は、現代音楽は苦手と決め込んでる私が、そんなこと忘れていました。
途中、「音域がいつもより厚いような感じがする。変な感じでもあり心地よくもあり。現代音楽だから?」となんとなく考えてるうちに演奏が終わり、直後のニコラス・キッチン氏の解説を聞いてなぞが解け、納得。
第二バイオリンの調弦を少し低くしてあったとのこと。
作曲の決まり事に捕われず、楽器の持ち味をさらに引き出しながら作曲しているのは、ベートーヴェンみたいだなとも思ったり


私にとっての最終日、第一生命ホールの2階で聴いているときには、曲を追いかける楽しさがいつもより深くなっていたみたいです。
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by tritonmonitor | 2007-01-31 22:56 | コミュニティ活動

2007年1月22日(月)コンチェルト・コペンハーゲン

【報告:1階-6列-28番 虎トン】

有名なバッハのチェンバロ協奏曲(特に第5番第2楽章)をナマできいたことがなかったので、うかがいました。

モルテンセンさんは、チラシで見る限り若くて戦闘的な感じすら抱いていましたが、実物はけっこうおじさんでオデコが広く、コッカースパニエルのようでした。また演奏中の表情からすると、アシュケナージの痩せた弟って感じもしました。

指揮・チェンバロ担当のご本人入れて10人の奏者による演奏開始まえの調弦がまずたいへんそう。独特のやり方で念には念を入れていました。

2ndVnの3人めの金髪の若めのお姉さんがかわいかった。女性はほかに、同じパートのベテランさんのみでした。

第1番の始めは有名でした。そのあと、最近はいつもそうなので困るのですが仕事の疲れが出るらしく、2曲めの第4番終わりまでほぼ意識がありませんでした。

ここで休憩20分。気がつくとお腹がしくっていてトイレへ。すると、何とトイレがウォシュレットだったのです。ふだん通っているホールではありえません!洗浄水の温度も適切、止めたときの水切れがまた古楽奏法のごとくスパッとしたキレ味。ただ残念だったのは、洗面台の方。お湯が出ない。冷たーい。おかげさまで眠気は飛んでいきました。

後半はお目当ての第5番から。これだけは奏者が6人でした。最初から聴いたことあり !期待していた第2楽章ですが、演奏上の修飾音が多すぎてあまり好みではありませんでした。モーツァルトのフルート四重奏曲第1番第2楽章のような透明感を求めていたので期待とは反しました。おしまいは第3番。10人に戻りました。これもすごく耳なじみのある曲。それというのもヴァイオリン協奏曲からのアレンジだということを知ってなるほどーと思いました。これの第2楽章もいい曲です。

この曲全体の演奏はプログラムの最後にふさわしい充実したもので聴き応えがありました。

アンコールが1曲ありまして、うぉーこれも聴いたことのあるいい曲だーとうれしかったです。帰りがけにロビーのボードで確かめると「2つのVnのための協奏曲」の第2楽章でした。

この日は素敵な第2楽章が並んだおかげでたいへんいい気分でした。

終演後はメンバー一同が参加してのサイン会もあって、横文字まるでダメなわたしなので尻ごみしたのですが、せっかくですからと並ばせていただいて、図々しく笑顔だけで会話しました。なまえが「光」を意味する男性奏者がいらっしゃり、漢字で書かれたのにはびっくり。

お気に入りのかわいいお姉さんは近くで見るとけっこうお姉さまで、ちょっとイメージが違いました・・。

★虎トンさん profile:都内在住の会社員です。ふだん聴くのはオーケストラばかりです。第九はじめ、合唱をちょくちょくやります。クラシックは好きなだけでけっして詳しくないのであまり皆様のお役に立てないだろうと思いつつ・・
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by tritonmonitor | 2007-01-30 15:17 | TAN's Amici コンサート

2007年1月20日 番外編:「実は,大人も弾いてみた~い! 弦楽器体験 for TANサポーター」Vol.1

【報告:齋藤健治/月島在住・編集者/TAN会議室より報告】
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「ちょっと,面白い話があるんですよ」
Aさん(サポーター/モニター)は,にこやかに語りながら歩いてきた。
それは昨年の12月13日のコンサートでの幕間でのことであった。

「この前(注:2006年12月1日),佃児童館でクァルテット・エクセルシオのアウトリーチがありましたよね? その時に,“サポーターによる,サポーターのための楽器体験”ができたらいいんじゃないかって……。そんな話が起こってきたんですよ」

この企画の柱は大きく,以下の2つとなる。
1.ヴァイオリンはコンサートでは聴いているが,弾く機会は少ない。大人も愉しめる
2.楽器体験アウトリーチで関わる際の,サポート実用テクニックを学ぶ

「子どもたちはアウトリーチの時に楽器体験をしていますが,その様子を親が羨ましそうに見ているんですよ。大人だって楽器を弾きたいんだ。サポートする側にいて感じていました」と言うのは,サポーターのYさん。

サポーター間の話合いの中から出てきた,サポーターのための楽器体験企画は,このようなきっかけから始まった。

* * *

当日使用した会場は,TAN事務室横の会議室。金銭的な負担がかからずに大きな音を出せること,という視点で選ばれた(開催日は土曜日であるため,事務室横の会議室で十分可能であった)。サポーターによる企画であるが,TANはこうした点からアドバイスを行っていった。
司会進行と指導にあたったのは,前述のAさん,そしてOさん。両氏は大学時代の学生オーケストラの先輩・後輩にあたり,現在でもアマチュアとして演奏活動を継続中。TANのサポーターとしても活躍している。
用意された楽器は,JPモルガンがTANに提供しているヴァイオリンとヴィオラ。それに両氏の愛器が加わった。
プログラムは次の4段階を準備。
1.デモ演奏
2.ヴァイオリンの構え方
3.音を出そう!
4.弓のアップ・ダウン。そしてロング・ボー

楽器演奏には興味があるけれど,触るのは初めてである――,このような層を想定して考えられた内容である。配布された資料についても,初心者向けの解説書をYさんが編集し,楽器の構造,楽器の構え方,弓の使い方,といったものがまとめられていた。

* * *

集まった受講生は,サポーター,TAN職員と,記録者である私を含め,計8名。
スタートは講師によるデモ演奏。Oさんのヴァイオリンによる「愛の挨拶」「アルビノーニのアダージョ」,Aさんのヴィオラによるブラームス弦楽六重奏冒頭が流れる。
いよいよ楽器体験が始まる。
ステージを見る限りでは,肩と顎で楽器をはさめば運指ができるもの……と思いきや,手強い。すかさず講師がかけ寄ってくる。
「ふだんとは体の構造が違ってきますが,指を動かすためには楽器を床と水平に。ほら,今の構え方ですと腕が上がっていますでしょ……。そうそう,そんな感じ」
このように講師は手取り足取り教えている。
「ほらっ! 手を離しても大丈夫。できた!」
と基本通りにヴァイオリンを構えることができた受講生は,ぴょんぴょんと跳びはねている。
続いて弓の使い方を教わった後,開放弦でのアップ・ダウンの練習。
音が鳴る。ぎこちないながらも音が鳴る。受講生は夢中で音を鳴らす。
「ちょっと弓の持ち方を直しましょうか。中指と薬指で握り,親指はかけるように。人さし指と薬指は自由にしておきましょう」
一人ひとりの間を回る講師の指摘を受け,音はいっそう大きくなっていく。

* * *

「まさか,和声まではいかないよねえ」
「時間もないでしょうし」
「そうだよねえ……」
開催1週間前,今回の企画の中心者であるAさん・Yさん,そしてOさんの間では,準備にあたってこのような会話が交わされていた。プログラムの予定時間は16時から17時30分である。
しかし当日の受講生たちのやる気は,このような思惑をはるかに超えていった。
講師の指示によって一人ひとりが和声を構成するトーンをそれぞれに出すことで,部屋の中にアンサンブルが生まれる。
さらに「ド・レ・ミ,を弾きたい」と,企画者たちが予想もしていなかった声があがってきた。音程をならい,たどたどしくではあるが,「ド・レ・ミ」が部屋の中をかけめぐっていった。
「残念ですがお時間となりました」
講師がこう告げても,受講生はなかなか楽器を手放さない。それどころか改めて弾き方をならう姿も見られる。
タイム・アップ。ようやく楽器はケースに戻される。だがそこでも楽器や弓のケアの仕方を教わっている受講生がいる。

* * *

お気に入りの一曲を弾くことができたら……。ふだんは仕事や家事に追われ,そんな余裕を生み出すことは難しいかもしれない。しかし,ほんのちょっと時間をやりくりすることができたら,“自分で音を創る”という,新しい喜びが沸き上がってくるのではないだろうか。
Vol.2も企画進行中とのことだ。
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by tritonmonitor | 2007-01-30 15:06 | レクチャー・セミナー

2007年1月25日(木)クラシックはじめのいっぽ プレ企画1 ~ヴァイオリン編~

お昼前の演奏会というもの

【報告:音楽ジャーナリスト 渡辺和2階R1列40番】

 ふと気付くと、もう11時を過ぎている。本日の「はじめの一歩」シリーズ・プレコンサートは、運河向こうの第一生命ホールでの開演は11時半なのである。慌ててチャリチャリと自転車を転がし、駐車禁止だけどズラリと銀輪が並ぶトリトン・ブリッジの横に放り出し、エスカレーターへ。昼前のトリトンスクエアのビジネス棟ロビーは、ランチ販売の屋台が並び始め、夕方に第一生命ホールに向かうときにはまるで感じられない巨大オフィスビルの昼時気分が横溢している。現役サラリーマンのエネルギーと、若いOLたちの華やかさ。夕方のひけどきとはまるで違う場所だ。
 そんな風景を眺めながら、なんとか間に合ったとエスカレーターを昇っていると、顔なじみのTANサポーターさんがやってくる。ロビーコンサートじゃないきちんとした演奏会がこんな時間にあるなんて、調子が狂っちゃいそう、と笑っている。

 確かにその通り。とはいえ、このような「平日午前中のクラシック音楽定期演奏会」は、アメリカのオーケストラでは珍しいことではない。都市インフラとしてのしっかりした基盤を有するアメリカのメイジャーオーケストラは、ひとつの定期演奏会で総計3回から4回の公演を行うのが普通。そのうちのひとつが、意図的に平日午前中から昼間にかけての時間帯に配されることが多い。例えば、筆者がミネアポリスに滞在中の先週木曜日にも、かつて大植英次が音楽監督を務めていたミネソタ管弦楽団は、午前11時からの定期演奏会を行っていた。演目は翌日金曜日や土曜日とまるで同じ、フルコンサートである。ボストン響やNYフィルにも同じような定期がある。ご隠居や夫人たち、養老院からバスで乗り付ける団体客、黄色いスクールバスの子供達など、この時間帯でないとコンサートホールまで来られない音楽愛好家は沢山いるのだ。
 日本でも、戦後の娯楽のない時代に労音などクラシック音楽鑑賞団体が盛況だった頃は、平日昼間の公演はかなりあった。が、それ以降は、昼間演奏会がシリーズ化されてた例は殆どない。歌舞伎やら商業演劇など主婦層が大事な観客となっている業界では当たり前の公演形態なのだが、聴衆のマーケッティングは二の次、弾く側の事情が優先される芸術至上主義の日本のクラシック音楽界では、どうも馴染まない形態だったようだ。20年前にオープンした当時のカザルスホールで「ティータイムコンサート」という平日午後2時の人気演奏会シリーズが10年ほど続いた例があるくらい。津田ホールでも90年代後半から年間に3回ほど昼間の本格的な室内楽シリーズが行われている。クラシック音楽にも意識的にマーケティングの視点が導入されるようになった21世紀になると、ホール(オーケストラが、ではないのが興味深い)が新客層開拓の手段として主催公演を平日昼に行うことも始まり、オペラシティの東フィル昼定期、浜離宮朝日ホールのランチタイムのソリストシリーズなどが行われ始めている。
 第一生命ホールとしても、2001年秋からのオープニングシリーズの中に「はじめの一歩」という新規聴衆開拓シリーズが用意され、昼間の入門編室内楽シリーズに向けた種は蒔かれていた。様々な地域活動や昼間のロビーコンサートでの聴衆の動きを5年間に亘って眺め、「ライフサイクルコンサート」という聴衆層をハッキリ絞り込んだシリーズのひとつとして本格的に始動することになったのは喜ばしい。

 さて、11時半である。客席は半分ほどだろうか。夜のコンサートでもお馴染みの顔ぶれもいれば、見かけない顔も。想像していたよりも若い主婦層が少なかったのは、今後の課題かもしれない。
 東京中の室内楽ホールに搭乗しているヴァイオリンの矢部達哉氏だが、考えてみればこのホールへの搭乗は始めてだ。若いピアニストを伴って登場、まずはモーツァルトのト長調ソナタである。昨今流行の古楽系の関心とは異なる、あくまでもモダンなモーツァルト。「言葉」に拘りすぎた意図的なフレージングばかり耳に残る音楽ではなく、旋律楽器としてのヴァイオリンの特徴を素直に生かした音楽である。とはいえヴァイオリンばかりが際立たないのは、楽譜に印される「ヴァイオリンのオブリガート付きピアノソナタ」のバランスを重視した判断なのだろう。ピアノが完全に主導権を握ってしまっても良い音楽だが、そこまではしないのは、若いピアニスト側の配慮なのかしら。
 続くフォーレの小品では、微妙なポルタメントとも言えぬ上品なポルタメントと、線によるヴァイオリンの音色の違いをはっきり際立たせるような繊細な音楽。「タイスの瞑想曲」も、余韻を大切にしたもののあはれの音楽だ。バリバリ弾いて抜けるタイプとはひと味違う、矢部達哉のソリストとしての特徴をはっきりさえてくれる。
 ここで、「おはようございます」と矢部氏からの挨拶。こんな早い時間の演奏会は珍しい、誰もが一度は耳にしたことがある、ヴァイオリンの中で最も美しく、最も知られている曲を選んだ。ヴァイオリンは基本的には旋律楽器だけど、最後には技巧を味わっていただける曲を選曲した、等々。続くベートーヴェンの「春」では楽章の間に拍手を下さっても結構です、と述べたあとに、お気に召したら最後に大きな拍手を、と笑いながら付け加えた。楽章の間に拍手をするな、と強要しない姿は、ある種の自信なのかしら。
 ヴァイオリンの歌に、ピアノの左手の動きが明快なバスを付けていく。プログラム最後のラヴェル作「ツィガーヌ」も、やはりこれ見よがしの音楽ではなかった。アンコールには、弱音器を付けた「亜麻色の髪の乙女」。盛り上げて終わるのじゃあなくて、ホールの中に消えていく余韻を味わう音楽だったのは、いかにも矢部氏らしい。終演は12時37分。総計1時間と少しの音楽だった。
 これにブラームスのト長調ソナタでもあれば立派な一晩分ですね、と終演直後の矢部氏に声をかけると、応えて「長くないコンサートに見えるでしょ。でも、途中に休憩なしでこれだけの曲をやるから、まるでマーラーの6番を弾いたくらいの大変さなんですと」とのこと。なるほど、そりゃそうだろう。
 終演後のロビーでは、明るい冬の湾岸地区を眺め、名残惜しそうな聴衆の姿が目立った。エスカレーターの下では、まだランチ弁当屋台が軒を並べている。さてと、なにを買って帰ろうかしら。今日はまだ長い。
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by tritonmonitor | 2007-01-30 14:04 | ライフサイクルコンサート

6年目のTANをどうぞよろしくお願いします!


 昨年はTANモニターの皆様、お世話になりました。年末年始を挟んで、レポートがサーバーに届いています。ありがとうございます。

 5周年を迎えたTANですが、まだまだ至らない点も多々あります。本当に多くの皆様のおかげで育てていただきました。6年目を迎えたTANですが、さらにその先の7年、10年に向かって
頑張っていけるようになりたいです。

 今年が皆様にとってよい年でありますようにお祈り申し上げます。
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by tritonmonitor | 2007-01-09 16:15 | チャットルーム

2006年12月24日 クリスマスコンサート2006

【報告:齋藤健治/月島在住・編集者/2階C1列4番より報告】

ホールへと続く,長いエスカレーター。
そこを埋める観客の群れ。

「今年はとてもお客さんが入っているのではないですか?」
「お蔭様で6回めを迎えましたので」
プロデューサーの一人はこのように語る。
もう一人のプロデューサーはトナカイの耳を頭につけて微笑んでいる。
「これ,あんまりお辞儀をしていると,とれそうなんですよ」
かたや,旧第一生命ホール解体時には美しい写真を残しているサポーターの方は二人の息子さんを連れ,接客に忙しい。そして子どもの一人は,サンタクロースの帽子を被り,愛らしい。

今年もTANのクリスマスコンサートが始まった――。豪華な飾り付けを施すでもなく,大枚をはたいて著名アーティストを招聘するというものでもない。その真逆に,オーディションに受かった若手アーティストが,10日間のセミナーで磨いた腕を披露するという今宵の趣向。海のものとも山のものとも知らぬ未来の可能性に,かける。そこに,600を超える観客が集まっていた。

* * *

「よく溶け合っているのだけれども、膨らみがほしい。一人ひとりの声が聞こえてこない。少々表現に平坦なところが寂しい」
これは一昨年にモニターを務めた際のレポートの一部である。

毎年受講生は変わるので,“去年に比べて今年は……”という比較はおかしいが,“さて,今回はどうだろう!”という思いは増す。
なぜなら,観客はその日,一日しか,その場には,いない,からだ。どうか,今日のステージは,びっくりするようなサウンドを聴かせてくれ,と願う。なぜなら,楽器で人を酔わせるという力は,選ばれた,あなた方しかできないんだから。

* * *

そして今年も,プログラムの1曲目は受講生だけによる演奏。そして2曲目は講師の松原勝也氏を交えてのアンサンブル。3曲目は講師による室内楽であり,最後は受講生と講師全員による合奏。この流れは変わらない。
さて,今回はどうだろう?

* * *

1曲目は,メンデルスゾーン「弦楽のための交響曲 第4番 ハ短調」。
16名の受講生がステージにつく。
さて!
冒頭の響きが生き生きとしている。躍動する。それは第2楽章に入ると緩やかさを加え,第3楽章は古典的なサウンドを奏でる。
なんとも堂々とした演奏だ。
2曲目のブリテン「シンプル・シンフォニー 作品4」でもそれは変わらない。特に第3楽章は音の連なりが物語を語るようなサウンドにあふれ,終楽章での広がりにつながっていく。

そして,受講生の「顔」が見えてくる。顔とは「いま,ここで,私は,何を,どのように,表現したいのか」という意味においてである。
ヴィオラの一人が,非常なる存在感をもって目に映ってきて,やまない。

ここで昔聞いた某音楽ジャーナリストからのアドバイスを思い出す。

「まず,一人のアーティストに注目してみなさい。その音にじっくり耳を傾けてみなさい。そこから,あなたは,コンサートを“愉しむ”ことが,できるでしょう」

それを思いだし,今回はヴィオラの音に神経を傾け,その地点からアンサンブルを聴いた。ここから生まれてくるものは,ヴァイオリン・パートの奏でる数ミクロンとでも言えるかの柔らかく暖かく,しかし強靭なベールの響きであり,チェロがはなやげ,コントラバスが大地のごとく締める。

サポーター/モニターのA氏は,こう言った。
「コントラバスがとってもうれしそうに弾いていましたね」

600人を超える観客の中,その観客一人ひとりの印象はまるで違うかもしれないし,その観客一人ひとりに浮かぶ「顔」も異なるだろう。
しかし,ステージの若者たち一人ひとりの,端正な姿は,たしかに「顔」として,一人ひとりのアーティストと一人ひとりの観客の間で,刻まれたのではないだろうか。

「今年は,特に,パートごとに集まって話し合いをしたそうですよ」とは,広報嬢の言葉だ。

* * *

ステージは続く。講師の「プレアデスQ」は流石の安定感を魅せ,最後のバルトーク「弦楽のためのディベルティメント Sz.113」は,第1楽章で壮大なスペクタクルと厚みを魅せ,第2楽章は地響き,大きな風,大地の揺れ,を表現する。最後は,リズム! リズム! リズム! の応酬。荒れ狂いながらも,アンサンブルは密集する。

* * *

コンサートが終わり,レセプションの場へと移る。
受講生は「こんな経験ができて嬉しい」「10日間みなさんに会えて,幸せな時間でした。また来年も受けることができたら」と語る。
一方,TANを支えるサポーターの代表は「音楽の仲間というのは素晴らしい」と告げる。

そして松原氏の「これは出発点なのです」という発言が続く。

目を転ずれば,プロデューサーは今宵集った方々との談笑。またTAN職員はサポーターとじっくり語り合う。
一方では,新年開けての新企画のため,早速打ち合わせているサポーターもいる。

その中で,一人の,今宵のステージに立ったアーティストと語ることができた。
ふと見ると,その左肩は真っ赤である。
この音楽に接したいがため,来年以降もクリスマスコンサートが続くことを。
そして,この東京湾岸というちっぽけなエリアに,音楽と,そして「人」が集う,ことを。
なぜなら,このクリスマスコンサートは,「出発点」だから,だ。
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by tritonmonitor | 2007-01-09 16:04 | アドヴェント&クリスマス

2006年12月9日(土)芝浦工業大学「S.I.Tコミュニティーコンサート」

【報告:井出春夫/会社員】

 ボロメーオ・ストリング・クァルテットによるコミュニティーコンサートが芝浦工業大学豊洲キャンパステクノプラザで行われた。当日は生憎の雨。駅からさほど遠くはないと聞いていたが初めていく場所でタクシーに乗ることにし運転手さんに「芝工大豊洲校舎」と告げると、「田町か?」と聞かれ、ちょっとビックリ。キャンパスについてみると、いくつかのシンポジウムが同時開催されているらしい。今日は結構寒い。校舎のガラスには水滴が結露し、白く曇っている。開場時間のころは幾分お客様の出足が鈍いかと思われたが、開演の頃にはほぼ満席であった。

曲目は、モーツァルト作曲「春」から4楽章。そして、ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第16番」から第2、3,4楽章である。

 演奏の前に、簡単に聞き所を楽しく解説。最初の4つの音がセコンド・ヴァイオリン→ファスト・ヴァイオリン→チェロ→ヴィオラと受け継がれることを実際に楽器で示しながら説明した後、演奏にはいった。気迫のこもった演奏。演奏者と聴衆が近いため、演奏家の息使いや顔の表情まで手に取るように判るこのような演奏会は、ホールで演奏会とは違った感動があるように感じる。

 2曲目は、ベートーヴェン。この曲の第4楽章にベートーヴェンは、いくつかの音を示し、(ちょっと聞いた感じでは私にはちょっと現代的な音に聞こえた)この後にどんな音が必要かというような難しい質問をしていそうだ。(実際は、それに続く音は書いてあるのだろうけど。その後、ベートーヴェンらしい音がなって一安心)

 ベートーヴェンは、今回のメインプログラムであるが、この曲には、この4人の並々ならぬ思い入れみたいなものが感じられる。どの楽章も素晴らしいかったが、私は、3楽章の4人の歌がとても感動的であった。

 演奏後、各自の楽器のことや、各楽器の音域そして弓について(どうして馬のしっぽの毛月代われているか等)を教えて頂いた。 

 ボロメーオ・ストリング・クァルテットは、年間100回の演奏会をやり年間の3/4は旅行だそうである。
 これからも、たびたび来日し、素晴らしい演奏が聞けることを楽しみにしています。
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by tritonmonitor | 2007-01-09 15:56

12月13日(水)ボロメーオ・ストリング・クァルテット:シェーンブルクプロジェクトvol.3

佐々木久枝(会社員&華道教授・中央区勤務) 1F2-27

ゴリホフ:テネプレは第1ヴァイオリンのニック氏のクラスメートの作という事もあり、公演冒頭に据えての演奏には並々ならぬ気持の入れようが伝わってきました。曲名に付された「影」は元々信仰における苦悩と悲嘆の表れのようですが、実際の演奏には一音一音に朴訥とさえ思わせるような真っ直ぐさが感じられ、不思議な安らぎを与えてくれました。第2場面での急速な展開や続く第3場面でのヴィヴァルディ四季の冬さえ思わせるような刻みが印象的でした。そのような劇的な部分もまた祈りの曲にあっては対角上の意味合いを持たせるような印象でした。ヴィオラとチェロの緩やかな弾き口は澄んだ安らぎを与えてくれましたが、女性奏者達という事を問わず、ある種の慈悲的な響きに聴けたのは私だけでしょうか。

続いてシェーンベルグ第4番。第1楽章アレグロモルトでは怒りのエネルギーを存分に込めているテクストを踏まえた味な演奏を聴かせてくれました。続く第2楽章コモンドではウィンナ・ワルツの華やかさにある種の表裏を思わせる演奏でしたが、もしかするとこの部分は冒頭曲と意外にも関連付けられ得るかもしれません。第3楽章ラルゴでは第1ヴァイオリンの切り込むような部分に裏拍の迫力はかくも激しいものかと驚きました。他3者も雰囲気も音もぶつかり合った(途中ユニゾン部分こそあれ)緊迫感に溢れていました。
フィナーレのアレグロでは狂乱の場を思わせる場面での第1ヴァイオリンの弾き出すガムランのような弓捌きが印象的でしたし、怒涛の如く流れて(否、なだれて)きた上でのラスト数小節の静けさが非常に際立っていました。

後半はベートーヴェン「弦楽四重奏曲第16番ヘ長調op.135」全体的に爽快さと躍動感に満ちていた充実の演奏だったと思います。第1楽章アレグレットでは伸びやかな第1テーマと展開部での広がりが印象的でしたし、続く第2楽章ヴィヴァーチェでは中間部の全体からのオーラが漂い、田園交響曲のような素朴な伸びやかさがよく表されていました。第3楽章レントアッサイでは全体に黄昏の歌が漂い、中間部の短調ではややお疲れ気味とおぼしき部分も見受けられるも、コーダでのヴァイオリンの問いかけ+チェロの"突っ込み"の積極さとが絶妙に混ざっていました。「ようやく付いた決心」と記されたフィナーレでは正に突き抜けた印象を上手く弾き出していました。再現部は苦悶の渦から這い上がるような語法を読みましたが、ちょうど崖から這い上がってきた子獅子が無邪気に桃源郷で遊ぶような印象を受けました。歌舞伎舞踊ではちょうどここは髪洗いの場面で長い獅子毛を振り回すのですが、ベートーヴェンも作品中で"獅子毛を振り回している"かのようなイメージが浮かんできました。伸びやかで雄弁でしかもシンプル。私のツボにはまってしまったのかもしれません。

アンコールの「ラズモフスキー第2番」第4楽章での色彩感豊かなアンサンブルは今正に目の前で現役バリバリのアクセル全開・しかも野太い演奏でで室内楽街道を突っ走っている印象を強く受けました。
今回初めて"きちんと"フル演奏で聴いたボロメーオでしたが、本番後ほぼ恒例となっている一献でいつも辛口コメントのとある知人が評価しているのを聞いて思わずほくそえんだ私です。さて今度はどのように"化けて"くるやら。今から楽しみです。
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by tritonmonitor | 2007-01-08 03:45 | SQWシリーズ

2007年1月7日(日):Meet the 和楽器

佐々木久枝(会社員&華道教授・中央区勤務)

今日は私にとって今年最初のサポーター活動日でもあり、しかも邦楽グループ・日本音楽集団さんとのコラボレーションという事もあって朝からワクワクしていました。
会場の日本橋公会堂は外観が趣のある作りで、ホールは木調の温かみもある内装で、ホール入口にはさまざまな和楽器が展示されてお正月の雰囲気を醸し出していました。
楽屋とステージの間で迷子になってしまった私に今回も御一緒下さった笛の越智さんが道案内して下さるハプニングもありましたが、無事に開演しました。
名物団員・尺八奏者の米澤さんの軽妙な司会(12月の晴海での公演で司会も務められたバリトン牧野さんと互角のウマさ!!)により、前半は集団の皆さんによる一般コンサート、後半は各楽器の体験コーナーという内容で進められました。前半は「春の海」「平家物語」等といった伝統的名曲からSMAP(アンコールで披露!!)まで多彩な演奏を堪能させていただきました。中でも集団の定期演奏会でもおなじみで実は私も好きな一曲「幕間三重・獅子狂いの五段」は久しぶりに聴けて新春早々大変爽やかな気分でした。その他メドレーも2種披露されましたが、ビートルズではヘイジュードやイエスタディで各楽器の旋律リレーも楽しく、特に琵琶のソロ部分が新鮮でした。フランス音楽メドレーでは打楽器のリズム刻みが魅力のボレロを冒頭とラストに挟む小粋な演出で、シチリアーノや亜麻色の髪の乙女、サンサーンスの白鳥等の流れるようなメロディが和楽器とこのように溶け合うとは!!新春早々目からウロコでした(やや大げさか?)
後半私はお琴(筝)コーナーのお手伝いを担当しましたが、体験コーナーに参加した皆さんのお上手な事!!中には学校の音楽の授業で邦楽にも触れているというお子さんもいましたが、それでも楽器に実際に触れるのは初めてとの事で、お琴の前に座る時も嬉しそうでしたし、一通り体験が済んだ時も元気よくありがとう!!と声をかけてくれました。見るとカメラを手に付き添っておられる親御さんも非常に嬉しそうで、我が子の演奏姿に目を細めると共に、晴海での公演にも行きたいとおっしゃって下さいました・・・・育児支援等の公演できっとお会い出来るだろうと楽しみが増えました。
さて、私も一通り来場者の楽器体験コーナーが済んでから、閉会までの空き時間に自分でもさくらさくら~♪と弾いてみましたが、団員の熊沢さんに手取り足取りの御指導いただきました。ありがとうございます☆今年も定期演奏会にお伺いしようと計画しております。
平成18年度から3年間で中央区内の全ての小学校でこのような公演を行うとの事ですが、テクノサウンドがあまりにも溢れているこの御時世でこそ、このような人の手で奏でられる素朴な和楽器の響きが改めて見直されているのでしょう。来場者にはお子さんも多く見られましたが、きっと大きくなってからこのひとときを思い出してくれると信じています。私も是非次回のMeet~に参加しようと思います。
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by tritonmonitor | 2007-01-08 01:29 | コミュニティ活動