NPOトリトン・アーツ・ネットワークの活動レポートです。詳細はhttp://www.triton-arts.net
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3月14日(金)第36回ロビーコンサート

出演:藤原真理(チェロ)
【報告:M.H.(TANサポーター)】

 14日のロビーコンサートは、チェロの藤原真理さんということで人気の高さの現われか、雨天にもかかわらず開場15分でほぼ席がうまってしまいました。
 ショパンというとピアノのイメージが強かったのですが、チェロソナタはチェロとピアノのみごとなまでの融合という感じで素晴らしかったです。
 ウェーベルンは現代作曲家で初めて聴きましたが、たった3分間で3小品という面白さを感じました。
 ドボルザークのインディアン・ラメントは、心が自然体になれたという感じでした。
 アンコールは私の大好きなエルガーの「愛の挨拶」で、とても嬉しかったです。
                     *
 1月にNHKBSでエジプトの特集番組を放送していましたが、その中で藤原真理さんがナイル川の船の上でバッハを演奏されました。まさに船上のチェリストといった感じでした。
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by tritonmonitor | 2008-03-24 16:22 | ロビーコンサート

クララ&ロベルト・シューマン

2008年3月2日
クラヴィーア・アンサンブル
◆グラーフのフォルテピアノとともに 愛、輝きと優しさ


【報告:三木隆二郎(会社員/千代田区在勤) 1階15列25番】 




 今日のコンサートによって、浜松市楽器博物館の歴史的ピアノを使った「静岡文化芸術大学の室内楽演奏会」三回シリーズは最終回となる。一昨年の初回はショパンをプレイエルで、2回目のベート-ベンはヴァルターで、そして今回のクララ&ロベルト・シューマンはグラーフで演奏された。

 浜松の歴史的ピアノを首都圏で聴けるプロジェクトは今回で終了し、今後は浜松に行かなくてはこれらのピアノを聴くことは出来ないとプログラム・ノートに紹介されているが、今日の演奏会の話に入る前に、小倉さんの演奏を歴史的ピアノで聴くという「幸運な」高校生の企画したコンサートをご紹介しよう。


 それは第一生命ホールのすぐそばに立地する都立晴海総合高校の生徒会執行部が企画した「第2回晴総ミニコンサート」という催しで2月19日に行われたものである。生徒会が去年の11月から準備に入り、担当者は研究チームを作ってクララ&ロベルト夫婦のことを綿密に調べて二人の年表を作ったり、小倉さんからの事前アンケートまで紹介したA4で8ページもの力作プログラムが作られていた。演奏会の運営も生徒二人が司会して、近隣の中学生や民生委員を通じて地域のお年寄りにも開放された為か、暖かい雰囲気であった。

 これはトリトン・アーツ・ネットワーク(TAN)の行う「アウトリーチ」の一貫として行われたものである。(「アウトリーチ」とは地域の学校・病院・福祉施設など、普段は事情があってコンサートホールに来られない方のもとに演奏家が出向いて演奏するものである。ご興味のある方には、TANで昨年パンセ・ア・ラ・ミュージックから出版した『TANアウトリーチ・ハンドブック』を参照されたい)

 さて本題の今日のコンサートであるが、最初はロベルト・シューマン作曲の『謝肉祭』。先に紹介した「晴総ミニコンサート」で小倉さんの演奏を聴くまで、実は個人的にはこの曲は苦手としていた。というのも強烈な打鍵で現代のピアノを弾かれると、鋼鉄の塊が音として飛んでくるような気がして、これがどうして『謝肉祭』の情景なのか、腑に落ちなかったからである。しかしグラーフで演奏されると、音量は小さいが、小倉さんのタッチに敏感に反応した音が、ある時は軽やかに、またある時は独特の交じり合いとなったハーモニーで聞こえてくるのが快い。だから、出だしの「前口上」も力みかえって弾くけれども、どことなく滑稽な田舎の風景が想像できるのだ。

 次のクララ・シューマン作曲のピアノ協奏曲は弦楽器奏者五人と共に弾かれた。印象的だったのは二楽章で、ピアノとチェロによる「愛の二重奏」がまさにクララとロベルトとのその後の結婚を暗示させるように美しい。しかしこの時クララはまだ16歳で、ロベルトは25歳だったというのが信じられない。現代に置き換えるとクララはまだこの時高校二年生だったのだ。

 最後のプログラムは有名なピアノ五重奏曲変ホ長調である。クララは19世紀最高の天才女性ピアニストとして知られていたが、ロベルトは当時著名なクララのお父さんにピアノを習っていた生徒でしかなかった。だから二人がお父さんの許可を得て結婚するためには裁判にまで訴える必要があったというのは有名な話だが、その後、作曲家として世に認められる上で大きな役割を果たしたのがこの曲である。つまり「クララは演奏家でロベルトは作曲家」という二人の位置取りは、「ピアノ付き室内楽」という、当時「新しいジャンル」を切り開いたことで、やっと到達したのである。

 しかし、それにしてもこの曲を現代のピアノで演奏するのを聴く度に、自分としては違和感を感じていた。それは余りにもピアノが弦にかぶってしまってバランスが悪いからである。ところが今日のグラーフでの演奏を聴いて、スケルツォの第2ヴィオリンの機関銃のような上向音型が初めてクリアに聴こえてきた。このバランスでやっとロベルトの意図するピアノと弦楽器、さらには弦楽器同士の会話がはっきりと伝わるのである。

 歴史的なピアノを演奏することで「今まで良く見えなかった作品のイメージがよりはっきり見えてくる」(当日のプログラムノートに紹介されている調律師、中山真氏の言葉)という意義をはっきりと証明できたのが、3回シリーズの最後のこの演奏だったといってよいだろう。
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by tritonmonitor | 2008-03-03 13:10 | TAN's Amici コンサート