NPOトリトン・アーツ・ネットワークの活動レポートです。詳細はhttp://www.triton-arts.net
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3月29日 育児支援コンサート~子どもを連れてクラシックコンサート

2009年3月29日(日)15:00開演

【報告:神宮寺昌宏/2階C2列R1列45番】

 第1部はホールでは「大人のためのコンサート」、リハーサル室や楽屋では年齢別に4つのクラスに分かれて「子どものための音楽スタジオ」が開催された。わずか30分ではあるが、親は子どもからほんのひと時解放されて、ヴァイオリンとピアノが奏でるエルガー“愛の挨拶”やシューマン“子どものためのアルバム”などクラシックの名曲に浸る。子どもたちはそれぞれのクラスでチェロ、ヴィオラ、ヴァイオリン、オーボエの演奏を聴いたり、ペットボトルなどで作られたミニヴァイオリンなどを手にして、演奏家といっしょに合奏も楽しんだ。今回で8回目。スタート前は泣き出す子どもがこれまでになく多かったようであるが、いざ始まると楽しい場の雰囲気に馴染んできたのか次第に少なくなっていった。

第2部は、親子そろってホールで「みんな一緒のコンサート」の鑑賞。山田百子さん(ヴァイオリン)の司会で、楽器紹介も交えながらクァルテット・エクセルシオによるモーツァルト「ディベルティメント」より第2楽章、ドヴォルザーク「弦楽四重奏曲第12番“アメリカ”」より第4楽章を演奏。続いてオーボエの古部賢一氏、ピアノの小坂圭太氏も加わり飯原道代さんの朗読で音楽と絵本「くものすおやぶんとりものちょう」。
第1部の「子どものための音楽スタジオ」ですっかりメンバーと打ち解けた子どもの中には、メンバーの入場と同時にチェロの大友肇さんに対し大声で「大友さ~ん」などと声援を送っていた子もいた。メンバーもそれに手を振って応える。

音楽と絵本は、ステージ背後の大型スクリーンに絵本が映し出され、ヴィオラの吉田有紀子さんがストーリーに合わせて選曲。6人の室内楽の演奏に乗って絵本は進む。大人の目からは「4才から6才児が理解できて楽しめるストーリーなのか」、「2階客席からはスクリーンの映像が少し小さくないか」など心配な点もあったが、抜群の効果音(演奏)と迫力、静けさを巧みな音声で表現する飯原さんの朗読に、大人も子どももすっかり釘付けとなっていた。

第2部では、ステージと客席に通常のコンサートにはない一体感が感じられたが、それも第1部で演奏者と子どもたちの触れ合いがあったからこそ。「本物の楽器に触れてもらうことができない」というジレンマこそあるが、こどもたちにとっては一流の演奏家による演奏を間近で聴くことができ、参加した家族にとっては今日のコンサートでコミュニケーションが一段と増し、家族内の絆もきっと深まっていくはずだ。
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by tritonmonitor | 2009-03-31 13:50 | ライフサイクルコンサート

2009年3月22日プレアデス・ストリング・クァルテット~オールベートーヴェンプログラム~

佐々木久枝(2FC1-7/TANサポーター)
この日の東京は強い風雨でなかなか外に出るのもためらう程でしたが、いざ会場に入ってみると、女性奏者のさわやかなドレス姿に、ホールの中に春が舞い込んできている印象でした。

弦楽四重奏曲第4番
第1楽章出だしは走り過ぎず、それでいて推進するパワーを込めていました。第1ヴァイオリンが切々と歌いながらもその中にパッションを感じさせるテーマ提示。転調しても端麗さはそのままに保ち、響きをタテにそろえつつ打を意識したアンサンブルでした。第2楽章スケルツォでは第1ヴァイオリンの動きが軽妙でそれに引かれるように第2ヴァイオリン達も粒揃いの響き。チェロ以外によるテーマ提示の和音も巧みに揃ったアンサンブルでした。テーマ再現部分のコミカルな動きも趣があり、細やかな刻みの中にも自由奔放さをも忘れずに弾き進めていました。第3楽章メヌエットでは厚みのある音色で不安な雰囲気をかもし出していましたが、チェロの深みある刻みに乗って他3パートが響きに溶け込んでいました。トリオでは第1ヴァイオリンが丁寧に歌い上げており、再現部でテンポをだいぶ上げて不安をいっそうかき立てて強音で力強く締めくくっていました。第4楽章アレグレットでは速いパッセージの第1ヴァイオリンの疾走の中に厚みある響きが印象的でした。コーダでは更にテンポアップしてメリハリを一層前面に押し出していました。力強いユニゾンによるフィニッシュはこの曲での白眉かもしれません。

弦楽四重奏曲第10番「ハープ」
第1楽章では表情豊かな序奏に続いてピチカートも軽やかに始まり、転調しつつ一音一音に大変気合のこもった連係プレーが聴きどころでした。ピチカートと通常のボウイングとが絶妙に溶け込んでいき、チェロと他3パートとの対話部分や第1ヴァイオリンと他3パートとのかけ合いも巧みに繰り広げられていました。第2楽章アダージオではコラール風に奥行きのある響きを聴かせ、展開部での第1ヴァイオリンの切々とした歌い口に続き、静かな和音上昇部分もよく歌い上げられている部分では感慨深い印象を受けました。変ニ長調での第1ヴァイオリンとチェロの心を込めた歌い口が印象的で、第1ヴァイオリンがテーマの変形を切々と歌い進めていく部分も名演だと感じました。第3楽章スケルツォでは激しい第1ヴァイオリンの刻みを伴う全パートの強弱メリハリのついたユニゾンは迫力満点。チェロから第1ヴァイオリンへのパッションのリレーも聴きどころでした。チェロ→ビオラ→第1ヴァイオリンの特色あるメロディの受け渡しもスムーズでした。第4楽章アレグレットでは響きを揃えた軽やかな演奏テーマを展開していましたが、低音部のメロディラインが情緒たっぷりで、細やかなアンサンブル。第1ヴァイオリンの上昇形に他3パートが呼応する部分も好調で、チェロの細かい刻みに乗って他3パートが舞曲調のメロディを奏するところも軽快さに満ちていました。

弦楽四重奏曲第14番
第1曲ではチェロがしっかり土台を作ってよく響かせており、これから始まる劇的展開を予感させるようなアンサンブルでした。第2曲では舞曲を思わせるような軽やかな歌い口を聴かせていましたが、第1ヴァイオリンがなめらかで軽やかなメロディラインを奏でており、チェロも重過ぎない音色がちょうどよく響きました。第3曲では一転して哀愁に満ちた調べで雰囲気をかもし出していました。第4曲ではチェロがピチカートをよく響かせ、第1ヴァイオリンとチェロがまるでピアノで両腕を交差させて弾いているような巧みな響きでした。いずれの変奏部分の演奏も美しく、チェロとビオラのかけ合いも面白く、続くフーガ部分では息の合った響きでした。別の変奏では弱音で刻みを揃えた響きで、ディナーミクも巧みに特にチェロが曲の雰囲気を作り出している印象を受けました。各パートのソロを経てチェロの分散和音に続けて第1ヴァイオリンが自在に弾き進めていく部分は聴き入りました。第5曲ではたたみかけるような部分でも音型を崩す事なくチェロの響きに触発されるように各パートも集中力を途切らせない演奏をしており、特に第1ヴァイオリンは高音部も明確に弾いていました。第6曲では哀愁この上なく静かに歌い上げられていました。フリスカに入って4人のパッションが一体となり、各パートが長調に転調した部分も生き生きとした演奏をしていました。最後の第7曲は歯切れ良くタテに揃った響きに続いて滑らかな各パートソロを経てユニゾンも力強く劇的なフィナーレを弾ききっていました。

いずれの曲も好調、特にチェロの山崎さんの推進力が素晴らしく、アンサンブル全体を率先して導いていきました。曲の枠にとらわれ過ぎず自由な雰囲気で弾いていたのが大変印象に残りました。
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by tritonmonitor | 2009-03-23 17:04 | SQWシリーズ

エルデーディ弦楽四重奏団ハイドン没後200年を記念してⅠ

2009年2月22日(日)15:00開演
【報告:ヒデキヨ(P.N) 会社員/1階L1扉5列10番】


「カルテットの形(かたち)」エルデーディ弦楽四重奏団


エルデーディ弦楽四重奏団の写真を見ると、メンバーの立ち位置、皆さんの表情が絶妙に、
そして、自然体に収まっているな、という印象を僕に与える。
誰かが突出しているのでもなく。良い具合に、ちょっぴりシンメトリー。

カルテットには、それぞれの形がある。
リーダーが形式通り1stヴァイオリンであったり、チェリストがリーダー格である場合や、
4名全員が対等のソロイストである形も。それぞれに面白いが、

写真であったり、
座り方であったり、
解説の署名であったり、
ステージでのマナーであったり、

4人の日頃が、音楽以外の側面でも随所に出てくるところに、興味が尽きない。
絶妙なバランスのエルデーディの皆さんは、ハイドンをどのように聴かせたか?
その結果を書く前に、ハイドンのカルテットについて、僕が感じるところを少し。

弾き手の日常の音楽に対する接し方、取り組み方が極めて直接的に出てくる・・・
アンサンブルを組む人たちの全てが出てくるのが、ハイドンのカルテットではないか?

後に続くベートーヴェンのフォルテ、スフォルツァンドで勢いに任せることも(一面的)、
あるいは、ブラームスのように旋律で媚(暴言失礼!)を売ることも(一面的)、
淡い味わいのハーモニーを愉しませるシューベルト(一面的)・・・そのいずれも
「決定打」としてハイドンにはないのだ。

その代わりに、
きちんと強弱を。きちんとリズムを。きちんと休符を。きとんとスラーを。
でも・・・それだけではちっとも面白くない。
「マジメ人間ユーモアを求む」みたいなことを、4人でやるのはおかしいくらい難しい。笑
スーツの着こなしやネクタイの締め方、靴とのコーディネイト・・・全てお約束通りのなのに、
お洒落を感じさせるか否かということと、少し似ているかも知れぬ。
要は、音楽の「センス」が問われるのではないか?

今日演奏された作品順に感じたことを書き綴ると、

72番ハ長調op.74-1(Hob.Ⅲ-72)
第1楽章Allegroは、やや緊張感が先行する硬い感じもあったが、だからゆえに、
しばらくして訪れる18小節目dolceの歌い方が印象に残った。
随所のトリルもセンスが光る。推進力に富みながら軽いとても典雅なトリル。
137小節目では、蒲生さんと花崎淳生さんの2つのヴァイオリンで、大きな牡丹を
咲かすような表現が素敵。
第2楽章Andantino(grazioso)は、蒲生さんの伸びやかなG線と、
花崎薫さんのノンヴィヴラートに徹した旋律の歌い方がとても美しい。
が、それにもまして、桐山さんの変幻自在なヴィオラが魅惑的だった。
11小節近く連続で弾くオクターヴのリズムのニュアンス! 時に影に。時に光を与え
・・・ちょっとしたその間合いに、存在感を大きく感じた。実際、大柄の方なのですが・・・。
第3楽章Menuet:Allegroは、テンポが徐々にアップしてゆくように感じられた(錯覚?)。
随所に出てくる3連符のたたみかけ方も軽妙そのもの。
そして、91小節目からの蒲生さんが弾くスタッカートはふわりとしていてなんともお洒落。
第4楽章Finaleは、容赦なく徹底されたスタッカートアッサイ(極めて、非常に)が、
僕には、ときに違和感を感じるほど。しかし、その後のVivaceの飛翔は、何とも軽やか。
183小節目フェルマータ後における、ヴァイオリンの花崎淳生さんの間合いが、
リピート前後で変化があって楽しく、蒲生さんの小さなカデンツァが作品に彩りを添える。

73番ヘ長調op.74-2(Hob.Ⅲ-73)
第1楽章Allegro spiritosoは、4人の皆さんのリラックス度合いが、より増しているように
感じられたが、演奏は「精神を込めて」という指定が厳格に優先されている印象。
従って、93小節から頻出するトリルたちは、優美な世界とは異なる重い表現に徹底。
第2楽章Andante graziosoは、蒲生さんが解説に書かれていらっしゃる通り、
ハイドンお得意の変奏曲。変奏曲について僕が勝手に感じるところを書くと、
スイスの名工の手による、精緻な腕時計の内部構造を覗くような感覚だろうか。
花崎薫さんは、目一杯のヴィヴラートで旋律を開陳して、精密な仕掛けの中に、
極めて優美な華を咲かされた。
第3楽章Menuetでは、いかにもハイドンらしさのある楽しい音型が満載。
僕はTorio部分の、花崎淳生さんの弾く切々としたメロディーと、
蒲生さんのオブリガードが「どちらもフォローしあう」という風合いで、とても楽しく聴けた。
素晴らしい瞬間だった!
第4楽章Finaleでは、決して簡単ではない難儀で細やかなアーティキュレーションを、
Prestoで疾走する様子は痛快だ。269小節目からを分散和音で、突進感は最高潮へ。

74番ト短調op.74-3(Hob.Ⅲ-74)「騎手」
僕は、本日の曲目の中で、表現の濃さが格段に際立っていたのは「騎手」と感じた。
第1楽章Allegroの冒頭からして楽しませてくれる。
「騎手」のニックネームの由来となった音型の後に登場する休符も、リピート前後で
ニュアンスが僅かに違う。僕は聴いていて思わずニヤリとした。だが、その休符に続く
桐山さんのヴィオラと花崎淳生のヴァイオリンが奏でる、何気ない振りをして変化に
富んだ箇所(12小節目)。「妖しい」魅力さえ僕は感じてしまう。そう「妖しい」なのです。
第2楽章Largo assaiは、更に濃密な味わい。蒲生さんのヴァイオリンからは、
まるで大型協奏曲の緩徐楽章を聴くのに近い情感の深さや、優美ささえ感じた。
第3楽章Menuet:Allegrettoは、さらりと軽く。しかし、55小節目で弾かれる音型は、
これまた微妙なアゴーギグがあり、エルデーディの皆さんの手による、とても練れた
表現であることを思わせる。
第4楽章Finale:Allegro con brioでは、まさに「生気がみなぎった」疾走感が素晴らしい。
本日の白眉だったと感じた。

アンコールとして、同じハイドンの第22番二短調op.9-4(Hob.Ⅲ-22)から
第3楽章Adagio-cantabileが演奏され、聴く者の心を満足させたのではないかしら。

さて、エルデーディの皆さんの師であるアマデウス・カルテットには、
ハイドンの素晴らしい録音が残されているが、比較的新しいところでは、
コダーイ・カルテットが、全集録音という意欲的な成果を出している(NAXOS 8502400)。
僕は、コダーイの録音を聴き、そして、今日のエルデーディの皆さんの演奏に接して、
日頃聴くCDに、新たな観点が加わり楽しみの幅が増えたのは事実だ。
そのような経験や作業は、僕に限らず特に珍しくないことだと思う。
そして、エルデーディ・カルテットのCD(Pau Records PAU-0001やPAU-0002)もある。
いずれは、本日の『第2アポニー四重奏曲』なども収録されセットで聴かせて下されば、
と淡い期待をするくらい、エルデーディ・カルテットの見事な形(かたち)を楽しんだ。
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