NPOトリトン・アーツ・ネットワークの活動レポートです。詳細はhttp://www.triton-arts.net
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音楽のある週末 <弦楽器の魅力> 第2回 南紫音

7月24日(土)14:00開演
【報告者:KT/三鷹市在住/会社員 11列16】

今後が楽しみなアーティスト

私がクラシック音楽を聞き始めたのも、コンサートに行くようになったのも最近の事。世間の「のだめ」旋風に乗った一人です。

今回はTANモニターとして初めてのヴァイオリン・リサイタル体験となりました。
どれも素敵な曲ばかりでした。ヴァイオリニストも情熱的で、音もしっかりと響き、今後が楽しみなアーティストだったと思います。スタッフの方々の丁寧な応対や、細かな配慮、進行が隅々に見られました。お客様の盲導犬の入場に際し、ポスターを掲示して他のお客様の理解を得る姿勢は好感が持てました。

会報に目を通すと、週末のほか、平日の昼休憩時間や、会社帰りにクラシックなど、様々な音楽を楽しむ機会が用意されているのは素晴らしい事だと思いました。このところ都心では増えてきた取り組みであるように思いますが、私は普段郊外へ勤務しているので、こういった機会にはなかなか恵まれません。是非こういった流れを大きくしていくような活動にも期待したいです。

勝どき駅からトリトンスクエアへの道のりは長く、少々つらいなと感じました。駅に直結するような会場に比べると、行きにくいと正直思います。

私は肩身の狭い喫煙者です。分煙が徹底されていながらも、喫煙所が適度に配置されているため、気持ち良く一服できる場所でした。昨今喫煙のために休憩時間に慌ただしく入退場しなければならない会場が多いですが、入場後も喫煙できる環境はとても助かりました。

会場である第一生命ホールですが、座席が非常に良くできていると思いました。映画館などとは異なり、木製のしっかりとした作りの肘掛けのおかげで近隣の席をあまり意識する事無く鑑賞できました。空調も程よく、最適です。

今予定されているクァルテットなどは、非常に興味をそそられております。クラリネットやフルートの木管の響きは非常に美しく、第一生命ホールにはぴったりなのではないかと、勝手に思っておりますが、いかがでしょうか(笑)。
今後もどうぞ、いろいろな企画をおこしてください。楽しみにしております。
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# by tritonmonitor | 2010-07-24 13:37 | ライフサイクルコンサート

音楽のある週末 <弦楽器の魅力> 第2回 南紫音

7月24日(土)14:00開演
【報告者:A.O/三鷹市在住/11列15番】

若いアーティストの方をどんどん聴けるようなイベントが、第一生命ホールでどんどん開かれるといいなあと思います。

初めて、第一生命ホールのコンサートを聴きに来ました。暑い中で、会場が遠いように思いましたが、トリトンまで来るとホールはわかりやすい表示でした。清澄通りとの交差点のところに一枚看板があるだけでも、わかりやすいのではと思いました。

「音楽のある週末」ということで、ゆったりとした気分でヴァイオリンの音色を楽しみました。ピアノ曲をヴァイオリンに編曲したものなど演目に含まれており、ピアノとのかけあいも楽しみにして、聴き始めました。ホールの座席もゆったりめで座り心地もよし。演目はモーツァルトソナタ28番が素敵でした。多彩な音をたくさん聴けました。モーツァルトは好きな方も多いとは思うのですが、真剣に聴いている方が多く、拍手も大きかったように感じます。アンコールのアルベニスも、爽やかにさらっと弾き、若いアーティストの方をどんどん聴けるようなイベントが、第一生命ホールでどんどん開かれるといいなあと思います。また、トリトンで働く人たちの為にも、ランチタイムのミニコンサートを是非開いて欲しいと思います。もう、あったらすみません。ただ、実際は会社員の方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか…。
一階の中央後ろでしたが、音の反響もよかったです。弦楽器のリサイタルには丁度良いと感じました。

席の案内の方も適宜いらっしゃって、曲の合間に丁寧に案内されているところに好感が持てました。案内の方も人数が丁度よかったと思います。
チェロのリサイタルもこのあと予定されているようですが、木管楽器のコンチェルトやカルテットも聴いてみたいと思いました。木管楽器の重奏も、好みに走ってしまって申し訳ないのですが、是非聴きたいです。

蛇足ですが、アンケートを書くコーナーを設けたりすると、(たとえばスタンディングのテーブルに、公演終了後にはボールペンを置くなど)アンケートの回収率も良くなるのでは!アンケートに、「DMを送ってよいか」というところに、E-mailで、郵送で、という欄があるといいと思いました。郵便物はいらないですが、E-mailであったら是非受け取りたいと思いました。
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# by tritonmonitor | 2010-07-24 13:31 | ライフサイクルコンサート

第一生命ホール・オープンハウス2010 トリトン・オーケストラ百科展-弦楽器の魅力・総ざらえ-

7月17日(土)12:00~17:00
【報告者:TH/会社員/家族4名で参加】

最終のプログラムでなくても、ホールエントランスで演奏があったり、入場してからもクイズ形式の演奏会があったりと、飽きさせない内容になっていたと思います。

毎年子供たちと一緒に参加することを楽しみにしています。今年度はほとんどのプログラムに参加しました。今年度参加して気づいた感想を述べさせていただきます。

【受付】
わからないことがあったのでスタッフの方にお聞きしましたが、とても親切に回答していただきました。また、入場の際、子供にはプログラム案内を首から下げるように手交いただきとても助かりました。帰る時にもうちわをいただき、夏休み中の子供たちにとってよい思い出になりました。

【ホールコンサート】
入場時間が早かったため、最後のコンサートまで聴くことができませんでした。最終のプログラムでなくても、ホールエントランスで演奏があったり、入場してからもクイズ形式の演奏会があったりと、飽きさせない内容になっていたと思います。次回は最後のコンサートまで残ってみたいです。

【手作り体験】
とても好評でした。何種類かの音符を模った手作りの品を自分たちの好きな色で制作できました。先生方はとても親切・丁寧に作り方を教えてくださり、子どもへのやり取りも小学校の先生のように対応され、とても親近感が持てました。教えにくかったと思いますが、先生方にはとても感謝しております。

【影アナ体験】
影アナ体験へは参加できませんでした。子どもが少し大きくなった時にはチャレンジしてみようと思います。

【弦楽器体験】
全く触ったことのない楽器に触れることで、どうやって音が出ているのか、また音色を出す難しさ・苦労等が実際の楽器を前に体験することができ、とても新鮮に感じました。子どもたちも興味津々で、美しい音色を出そうと真剣でした。子どもたちへのご指導ありがとうございました。また、高価な楽器に触れさせてもらい感謝します。楽器の数も限られるためやむを得ないと思いますが、うかがった時はちょうど混雑しており、受付で40~50分後の案内となってしまいました。

【バックステージツアー】
ホールの中を詳しく説明していただけました。ガイドをされていたスタッフの皆様ありがとうございました。丁寧におしえていただき、子どもの目線で案内をしていただきました。
また、子どもたちと常に一緒でしたので、館内でちょっとした休憩や飲食のできるスペースがあればと思います。

【くじ引き】
スタンプラリーでちょうど帰る時が混雑時と重なり、受付のスタッフの方も大変だったと思います。くじを引かせていただき、賞品をいただきました。とても盛り上がり、子供たちも大変喜んでおりました。また来年度も参加させていただきたいと思います。
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# by tritonmonitor | 2010-07-17 13:17

第一生命ホール・オープンハウス2010 トリトン・オーケストラ百科展-弦楽器の魅力・総ざらえ-

7月17日(土)12:00~17:00
【報告者:MY/イベント制作会社勤務】

そうそう、チェロを体験していた男の子、バックステージツアーも熱心にきいて、質問していた。
目がキラキラしている!
表舞台を飾るか裏方になるか将来が楽しみだ。

コンサートに何回か来たことのある第一生命ホールでオープンハウスがあると聞き出かけてみた。
梅雨明けの土曜日、2時頃友人と待ち合わせ、炸裂の太陽の下を潜って、ホールに入ると涼しい!そして、聞き覚えのあるメロディーが…。
ロビーを見回すと中央区交響楽団というアマチュアのオケのミニコンサートが始まったばかり。
子ども連れのファミリーが多くいて、音楽に横のりで合わせている子どもが可愛い。
子どもの頃からクラシックに接する機会を与えられるって素敵だと思った。ホールと地域との交流が深いのも伺える。
ベートーヴェンとモーツァルトの違いは?という司会者の難しい質問に、「悩んでいるか?否か?」とすかさず答える友達!正解だった。
さすがはチェリストのお父さんを持つ娘だけはある。^^

さあ、さあ、時間がない!公開リハまで、色々体験しなくちゃ。
バックステージツアーの予約をし、弦楽器体験コーナーを覗いてみる事にした。
自身が体験する気はなかったが、人気の企画だと聞いて興味があったからだ。
小さな子どもが小さな手にヴァイオリンを持っている。子ども用に各サイズが用意され、一人一人に講師がつくという贅沢さ。
また聞けば講師の大多数はボランティアという。チェロに向かっている男の子の眼差しが真剣だ!この男の子とは後にバックステージツアーで一緒になる。

バックステージツアーは感動そのものだった。友達も私もイベント制作に関わっていて、表舞台より、裏方が性に合っているのだ。一番の驚きは、トイレの可動式の壁!女性客が多いコンサートを想定して作られているが、男性客が多いコンサートの時には男性客用にトイレが増やせるのだ。これには感服した。残念ながら(?!)一度も稼動してないそうだが…。それから、続くバックステージで、1台約2,000万円もするスタインウェイピアノが2台もある事、テレビ中継用のケーブルを通すための壁掛けフック、車椅子用の乗降階段など、最新式の技術や考え方がいっぱい詰め込まれたホールに、何故か昔の演劇ホールには欠かせなかったシャワールームが備わっていて、笑いのネタになっていた。指揮者の楽屋にはバスタブ付きのパウダールームがあると聞いたが、見られなかったのが残念!次回の楽しみとして取っておく。
そうそう、チェロを体験していた男の子、バックステージツアーも熱心にきいて、質問していた。目がキラキラしている!表舞台を飾るか裏方になるか将来が楽しみだ。

最後に公開リハーサルを見学。
真剣なリハーサルを、説明付きで行うなんて、演奏家には大変な仕事だろう、今時の演奏家は口も達者でなくちゃー!とつくづく思う。
とはいえ、見ている立場からは、演奏者の一言、一言で、曲が変わっていくのが聴き取れて大変興味深い体験だ。プロとはこういうことだと再認識する。
ガラ・コンサートを聴くことは出来なかったが、次回はもっとゆっくり、全体を堪能したいと思った。

最後に一つ、ボランティアの皆さんにはいつも感心するが、今回は特に、凄いと思った。ずっと、笑顔で、一所懸命に、楽しくしてくれた。感謝!

次回にコンサートで足を運んだ時には、演奏だけでなく、他の事にも気をとられそうだ。^^
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# by tritonmonitor | 2010-07-17 12:50 | コミュニティ活動

〈クァルテット・ウィークエンド2010-2011“Festa”〉 ミロ・クァルテット 第4日

6月5日(土)14:00開演
《2人の巨人II ピアノ五重奏曲》
【報告者:今野高/団体職員/1階8列20番】

でも、そのうちに何故ドヴォルザークがトリなのか分かってきたような気がした。

地下鉄大江戸線、勝どき駅を初めて降りる。
トリトンスクエア、もう10年位前かしら、開発されて話題になった街に初めて足を踏み入れた。運河に架けられた動く歩道のあるトリトンブリッジにもびっくり。完全な御上りさんだ。だから第一生命ホールも初めて。土曜日で少し閑散としたロビーからエスカレーターでホールへ。客席数800に満たないこぢんまりとしたホール。ステージとも親和性があって雰囲気もいい。

今日はピアノ五重奏曲が2曲。ブラームスとドヴォルザーク、どちらも大好きな曲。でも演奏会で聴くのは初めてか…。プログラムの一曲目はブラームスから。日本人的感覚(?)ではブラームスがトリのような気がするけど…。

ブラームスの演奏が始まってびっくり。気迫溢れる演奏。体が躍りガッツ溢れるプレイって感じ。身体中から音楽が迸るようで、見ていて気持ちがいいし、説得力がある。最近こんな力の入った演奏にはなかなかお目にかかれない。そういえば弦楽器の4人の椅子も背もたれのないピアノ椅子、背もたれに凭れて演奏するような横着な演奏ではない。また、譜面台も低くして演奏者がよく見えるようにしている、サービス満点。

また5人の音のバランスが秀逸。セカンドヴァイオリンやヴィオラの音もしっかり前に出てきて気持ちがいい。チェロも張りのある素晴らしい響き。ピアノが入ると弦楽器の音がけされるかなぁ、なんて不安は全くの杞憂だった。
1楽章が終わったところで思わず拍手したくなる。

でも、そのうちに何故ドヴォルザークがトリなのか分かってきたような気がした。ブラームスも凄いけれど、一人一人の音が凄くきれいで(ちょっと色彩的?)、ドヴォルザークを歌う方がオハコなのかもしれない…なんて気がしてきた。きっとドヴォルザークの歌を、これでもかというくらい聴かせてくれるのだろう。

それにしても凄い気迫のブラームス。4楽章の終盤では身体中にゾクゾクっと電気が走った、こんな演奏会も久しぶり。

さて休憩をはさんで、ドヴォルザークの演奏。期待通り、まるで彼らの血が歌っているよう。幅の広い表現力で、深く心の底を抉るようなところから軽妙に駆け抜ける(疾走といった方が適切か)ところまで自由自在に聴衆の心を揺さぶってくれる。
歌がヴィオラからヴァイオリンへ、あるいはヴァイオリンからチェロへと重ね合わせるように引き継がれていく。ヴァイオリンもヴィオラもチェロもみんな歌がとてもきれい、心に沁みていく。
野原さんのピアノも凄い。どれだけ合わせる機会があったのか知らないが、彼らの世界と見事に絡んでいる。

そういえば、ドヴォルザークでファーストバイオリンが入れ替わった。ブラームスの時は山本サンディー智子さんがファーストだったのにドヴォルザークではダニエル・チンさんに交代している。プログラムではダニエル・チンさんの名前が先になっているから本来は彼がファーストなのだろうか。でも、山本さんのファーストでも全く違和感がなかったから凄い底力のあるクァルテットなんだと思う。
本当にひとつの楽章が終わるごとにブラボーと拍手したくなる演奏。

演奏が終わると心のこもった熱い拍手、やっぱりみんな大感激だったのだ。
このミロ・クァルテットのシリーズは今回が最後。もっと早く知っていればと悔やまれる。他の曲も聴いてみたかった、残念。

終演後、ホールを後にして土曜日の夕方の街に出る。折角ここまで来たのにこのまま帰るのは忍びない。次回は月島でもんじゃでも食べて帰ろうか。
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# by tritonmonitor | 2010-06-05 14:00 | SQWシリーズ

〈クァルテット・ウィークエンド2010-2011“Festa”〉 ミロ・クァルテット 第3日

6月4日(金)19:00開演
《2人の巨人I シューベルト×ベートーヴェン》
【報告者:佐々木久枝/TANサポーター、華道教授/1階6列11番】

オクターブを奏でるチェロを軸として音のキャッチボールを高い集中力を保って行っており、一瞬たりともスキを見せずに弾き進めていました。

今活発な演奏を繰り広げツイッター上でも話題の面々。連日のハードスケジュールにもかかわらず熱心に舞台を務めていました。

シューベルト:弦楽四重奏曲第15番ト長調
第1楽章では澄み切った中に鋭さを込めた音色にまず惹かれました。集中力が最初から高く保たれており、小刻みな音の揺れに繊細な作曲者の心情が投影されているのが巧みに表されていました。
第2楽章では歌曲を多く成した作曲者ならではの泣き節。一転して転調した新しいテーマでは嵐の夜を思わせるフレーズが小刻みで丁寧な弾き口で表されていました。変ホ長調に転じても尚細やかに刻み、チェロが他パートにサポートされて低音の響きで魅せてくれました。
第3楽章では勢いと輝かしさに満ちて弾き出されたテーマに続き、各奏者どうしが次々と積極的にフレーズにアプローチし、スパイラル状にアンサンブルが盛り上がっていくところに聴き入りました。
第4楽章ではタランテラ調の独自テーマが勢いよく繰り出されました。全員揃って甘美なテーマの重奏も丁寧な音運び、強音でも冷静さをも以て弦をコントロールし、弱音でも芯を捉えて弾き進めていたのが印象的でした。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番変ロ長調op.130/133「大フーガ付」
第1楽章では重厚な語り口で弾き出される序奏に続き、たたみかけるように進んでいく快活さが魅力的。滑らかなヴァイオリンに対しチェロがノーブルな響きで応えており、緩急巧みに弾き分けながらもメロディラインを明確に紡ぎ出していきました。
第2楽章では内に内にと突き進んでいくような求心的アンサンブルを聴かせており、快速な中にも音型が崩れていませんでした。技術面が確かでないと崩壊しかねない部分なので、さすがの一言。
第3楽章では優雅なアンサンブルを展開。特色あるメロディは作曲者のロマンティストの一面を垣間見せてくれる印象で、特にピチカートでリレーしていく部分はチャーミングでさえありました。
第4楽章ではドイツ舞曲を過度の感情移入せずに弾き進めていました。技術面で秀でているのは勿論ですが、見通しのよい楽章作りをしていたのが印象的でした。
第5楽章では甘美にしかし甘美過ぎずに弾き進められていくカヴァティーナはこの日の白眉ではないかと思います。
最終楽章では激しいテーマにも関わらず聴いていて不思議な陶酔。艶やかな音色を存分に各パートがぶつけ合い、勢いに富んだアンサンブルを聴かせてくれました。間奏部分では優雅さをたたえつつ、ユニゾン部分ではより幅広く演奏していました。
オクターブを奏でるチェロを軸として音のキャッチボールを高い集中力を保って行っており、一瞬たりともスキを見せずに弾き進めていました。

急遽アンコール「浜辺の歌」が演奏されましたが、チェロのさざめくような響きに続き、ヴァイオリンの滑らかなメロディが奏でられました。変ホ長調に転じてからはチェロのメロディの伸びやかさが印象に残りました。
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# by tritonmonitor | 2010-06-04 19:00 | SQWシリーズ

〈クァルテット・ウィークエンド2010-2011“Festa”〉 ミロ・クァルテット 第2日

5月30日(日)14:00開演
《アメリカへの旅》
【報告者:井出春夫/会社員/2階L1列46番】

始まったら、やはりびっくり。
最後に音が小さく消えた瞬間、仄かな光が射し込んだような気がしたが何ともやりきれない気持ちが残る。


ミロ・クァルテットは前回(約5年位前だっただろうか)第一生命ホールで初めて聞いてとても感動し、またこのホールで聞きたいと思っていたクァルテットである。そして、今回そのチャンスが来た。このクァルテットは、とても音が美しくホールによく響き、ホールとの相性もいいように思う。特に弱音(ピアノやピアニッシモ)が弱い音ではあるが、ゆたかな音で聞こえる。
フェスタ2日目は、弦楽四重奏では超有名曲、ドヴォルザークの「アメリカ」ミロカルテットと大親友の作曲家ケヴィン・プッツ「クレド」、ジョージ・クラム「ブラック・エンジェルス」の現代曲である。現代曲の2曲は初めて聞く曲だが、第一生命ホールならではのプログラミングではないだろうか。まず、プログラミングに拍手!
第1曲目のドヴォルザーク。とても新鮮でみずみずしい。音楽の感じがどんどん変わっていくのがとても面白く、音に弾力があり、4人の音が自然に混ざりあっていくこのライブ感はたまらない。
第2曲目と3曲目は、曲が演奏する前に解説があった。現代音楽は、どこを聞いたらいいかわかりにくいから、その曲が出来た経緯や、演奏者と作曲家の関係などがわかると曲を聞く上での道標になるので助かる。
2曲目、ケヴィン・プッツ「クレド」は、ミロ・クァルテットの依嘱作。アメリカの明るい面を追求したいという要望があったようだが、2007年は、イラク戦争など悲しいことが多かった。この曲は2007年のアメリカの状況を自分の内面を見つめながら作曲したという。曲想は暗めであるが曲を聞いていると何だか優しさや暖かさ感じられ何だかとても癒される感じがする。休憩時間にロビーにでてみたら、今のは現代曲だったのと話されていた方がいらした。
3曲目はジョージ・クラム「ブラック・エンジェルス」。曲が始まる前に、銅鑼やグラスなど弦楽4重奏曲には登場しない楽器(というより「モノ」)が並んでいる。打楽器奏者でもいるかしらと思ったら、出てきたのは4人。あらかじめ今までの弦楽四重奏とは全く違うという解説はあったものの、どうするのかしら、オーケストラだって、弦楽器奏者は指を鳴らしたり、かけ声をかけたりするくらいしか見たことがない。始まったら、やはりびっくり。チェロは普通左手で押さえるところを弓で弾いたり、銅鑼やグラスを弓で弾く。声が聞こえる。数字を数える等々。だいたい演奏中に楽器の場所まで歩行が入る四重奏曲を知らない。曲は暗くなまめかしい。でも、音を聞いていると何だか画像が浮かんでくるような気がした(怪奇映画やドラマ、お化け屋敷など、この曲とは関係のないものであったが)。最後に音が小さく消えた瞬間、仄かな光が射し込んだような気がしたが何ともやりきれない気持ちが残る。
アンコールとしてバーバーの四重奏曲から2楽章。これまたこの曲で癒された。ナイス、アンコールプロ。
ブラック・エンジェルスはCDでは聞いたことはあったけれど、どんな風に演奏しているのかがわかってとっても面白かった。アンコールで救われた感じがしたなど、話している方がいたのと、いつになく、よかったというような感想を多くの方が持ったように感じ、ホールを後にした。
現代曲は、演奏家やホール、そしてそれをささえるスタッフ、そして満員にはならないが聞いて下さるお客さんなど演奏を成功させるための要因が揃わなければ出来ないであろう。このホールにはそれがあるのではないか。とすればここは、あまり演奏されない作品や現代作品を継続的に取り上げて行く必要があるのではないだろうか。
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# by tritonmonitor | 2010-05-30 14:00 | SQWシリーズ

〈クァルテット・ウィークエンド2010-2011“Festa”〉 ミロ・クァルテット 第2日

5月30日(日)14:00開演
《アメリカへの旅》
【報告者:T.K/中央区在住/1階】

同じ街に住み、週6日も顔を会わせ、同じ場所で働く。
そのような生活を何年も続けてきたクァルテットだからこそ出来る音楽なのだろうと思う。


もう5月も終わろうという日曜日の昼下がり、日毎の寒暖の差が激しい東京で、太平洋を越えてきた4本の弦楽器の調子は大丈夫だろうか。
そんな事を考えながら潮香る運河を超え、トリトンスクエアに到着。あちらこちらとエスカレーターを登りながらホールに近づき、最後のエスカレーターに身を委ねている時、後ろには息を切らせた女性が同行者に対して「建物の中でホールに着くまでで迷っちゃって…」と説明をしていた。
この女性の心境に関しては小生もとても理解できる。小生も第一生命ホールに初めて来たときは、建物内でホールへ辿り着く事が出来ずに些か慌てた記憶がある。小生は決して「ホール」や「小屋」と呼ばれる施設に不慣れではないつもりではいるが、第一生命ホールのような「複合施設の中のホール」というのは、スムーズにたどり着けない事が多い。
ここ以外にも関東近郊だけでも複合施設の中のホールは各所にあり、そこに辿り着くまでに一度は迷った事がある人は決して少なくないのではないかと思う。
勿論、それぞれの施設で親切な館内案内は設置されており、それに従えば迷わず辿り着けるはず。しかし現実には、今日の女性のような人もいるわけで、そこには何らかの要因がある。その要因の考察を始めると文字数が跳ね上がってしまうのでそんな無益な事はしないが、複合施設のホールというのは定期的に「ホールへの行き方が分かりづらかった」という意見を寄せられるのだろうなぁ、という感慨にふけった。

そのような感慨から我に返り、入口でプログラムをもらい、客席で演奏を楽しむ。演奏の内容への考察は、小生の様な一介の素人リスナーの論ずるところではなく、専門家の方々にお任せするし、朝日新聞の夕刊にも取り上げられているが、稚拙ながら感じた事を一つ記させてもらえば、手で触る事が出来てしまうのではないかと思うほどの質量感のあるサウンドで会場が満たされていた。楽器から発せられた空気の振動が一つのまとまりとなって、「音波」という単純な現象を超えて人の鼓膜だけでなく、肌全体にぶつかってくる。そのような感覚を覚える演奏だった。同じ街に住み、週6日も顔を会わせ、同じ場所で働く。そのような生活を何年も続けてきたクァルテットだからこそ出来る音楽なのだろうと思う。

今日のプログラムは『アメリカへの旅』という、各時代のアメリカに住まう作曲家が、その時代のアメリカや自身の心情を描写した曲を集めたプログラム。19世紀、20世紀、21世紀から1曲ずつ選曲するという、一見すると挑戦的ともとれるプログラム。4日間にわたるフェスタの中でも、異彩を放っているように感じる演目だが、クァルテットでこのような機会に恵まれるのはやはりTANだなと思う。4人の弦楽器奏者が『クァルテット』であることのアイデンティティーともいえるベートーヴェンのプログラムから始まり、各日でテーマを持って選曲し、そのクァルテットの芸術性を様々な角度から捉えることのできる4日間。この日もミロにとっては欠くことの出来ない大切な一側面であり、ミロにしか出来ない音楽だったのだろう。
昨年のカルミナの時にも感じたことだが、世界のリーディング・クァルテットとも呼べる団体で、このように多岐にわたるプログラムを楽しませてもらえた事に本当に感謝したいと思う。素晴らしい演奏を聴かせてくれたミロ・クァルテットと、オーガナイザーに心から感謝したい。
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# by tritonmonitor | 2010-05-30 14:00 | SQWシリーズ

〈クァルテット・ウィークエンド2010-2011“Festa”〉 ミロ・クァルテット 第1日

5月29日(土)14:00開演
《オール・ベートーヴェン・プログラム》
【報告者:河上高廣/松戸市在住/1階8列25番】

心の中まで深く入ってくる表現

1.第一生命ホールでのクァルテット・ウイークエンド2010-2011・フェスタにおけるミロ・クァルテットの演奏会の初日でした。オール・ベートーベンの弦楽四重奏曲というプログラム。素晴らしい演奏会でした。聴衆が少なくてもったいない!もっとたくさんの人に聴いてほしい演奏でした。
(弦楽四重奏の演奏会で寝ないで済んだのは久しぶりでした。)

2.第一生命ホールは一つ一つの楽器の音が非常に明瞭に聴こえ、かつ、響きもほど良い素晴らしいホールです。録音用のマイクがやや低めにセットされていて視覚的には少し気になりましたが、きっといい音で録れているのだろうと思いました。

3.さて、ミロ・クァルテットの演奏。アンサンブルの精度がとても高く、また、息も良く合っていました。特に中央の二人は(第2バイオリンとチェロ)は良かったように感じました。アイ・コンタクトもよく取られていてまさにこれぞプロのアンサンブル!4人ともピアニッシモが本当にきれい!!音自体も落ち着いた音色でした。

4.第1曲目は、ベートーベン/弦楽四重奏曲第4番ハ短調op18-4。四人の奏者がほぼ対等にそして冷静さを保ちながら、各自の主張もしていました。音量で圧倒しようとすることはなく、音の明瞭さ、重なりを大切にし、緊張感をもって演奏されています。私は、特に第2楽章の音が積み重なって流れていくような部分が印象に残りました。

5.第2曲目の弦楽四重奏曲第16番へ長調op135は、第3楽章が白眉。静寂さの中にピント張り詰めた緊張感。悲しさ、寂しさを歌っているのでしょうか。心の中まで深く入ってくる表現に大変感動しました。

6.第3曲は、弦楽四重奏曲第8番ホ短調op59-2「ラズモフスキー第2番」。もっと激しい出だしになるのかなと思っていましたが、以外にあっさりと(平凡なという意味でなく)始まりました。第2楽章の優美さ、第3楽章の軽快さも印象に残りました。

7.大きな拍手に応えてのアンコールは、ベートーベンの弦楽四重奏曲第13番変ロ長調OP130から第5楽章「カヴァティーナ」。嘆きの歌だそうです。ベートーベンが書いた最も美しい旋律の一つとのこと。このアンコール曲、本当に聴けて良かった!!

8.素晴らしい演奏会でしたので、帰りにベートーベンの弦楽四重奏のCDを購入し、メンバー4人にサインをしてもらいました。

9.最終日はブラームス、ドボルザークのピアノ五重奏曲を演奏するとのこと。このクァルテットにピアノが加わるとどんな演奏になるのだろうか。
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# by tritonmonitor | 2010-05-29 14:00 | SQWシリーズ

〈クァルテット・ウィークエンド2010-2011“Festa”〉 ミロ・クァルテット 第1日

5月29日(土)14:00開演
《オール・ベートーヴェン・プログラム》
【報告者:齋藤直美/中央区月島在住/1階8列26番】

ミロ・クァルテットがやってきた!

この日を、どれだけ待ち続けていたことでしょうか。
 2005年のベートーヴェン作品18全6曲の演奏会で、 ミロ・クァルテット(以下、ミロQ)の演奏にノックアウトを受けてからというもの、ますますベートーヴェンが気になり、大好きだったピアノの演奏会よりも弦楽四重奏の演奏会へ出かけることが多くなりました。 

1曲目 第4番ハ短調op18-4
 第1楽章が始まると、ピンとまっすぐ背をのばしながら聴き入っていました。前回とほぼ同じ席に座っていたので、5年も経つと、演奏にこれだけ深みが増すのかと、興奮してしまいました。音が分厚く、やわらかく、迫力のある演奏です。1階席でこれなら、2階
席だとどんな風に聴くことができたのか、なんてことも考えてしまうほど思いが広がっていきます。
 調弦が終わって2楽章に入ると、ようやく少し冷静に聴くことができました。というのも、なんだか音色が変わったように感じたのです。第1楽章の時と違って、ミロQらしくないという印象でした。「もしかして、湿気のため?」と思い当たり、この数日の天候不順が影響しているのかもしれないと感じました。湿気たっぷりの状態でお客さんはホールに集まってきたと思います。「日本の季節感は、楽器にはダメージが強いんだ」と改めて認識した瞬間でした。
 第3楽章の音色の混じり具合やテンポの加減は、見ていても聴いていても楽しく、CDで何度も聴いてきた印象とは変わったものが心に刻まれました。第4楽章は、第2バイオリンとビオラとの掛け合いがやわらかくて、前方の席ではこうしたやり取りも垣間見ることができました。
 
2曲目 第16番ヘ長調op.135
 演奏が始まるまでの静けさが、この曲への期待感を増していったように思います。ミロQの本領が発揮されたかのように始まりました。第2楽章では、細かな動きと重厚な音が入りまざります。この曲は、交響曲第9番の後に作られたそうですが、晩年とは思えない明るい印象があり、この日の演奏はそのイメージをストレートに伝えてくれました。そうかと思うと、第3楽章の出だしは、やわらかく始まり、音の重なり具合に工夫がされているのもベートーヴェンらしく、第1バイオリンの美しさにうっとりしてしまいました。そして、第3楽章が終わった時の空間は、この曲が始まる前の静けさとは別物で、終楽章への期待をかきたててくれました。

 3曲目 第8番ホ短調op.59-2 ラズモフスキー第 2番
 今回、最も期待していたのは、この曲でした。2005年にミロQ のベートーヴェンを聴いた人なら、楽しみにしていたのではないでしょうか。なぜなら、5年前のミロQ自身のコメントには、今後もベートーヴェンが作曲した年頃と自分たちの年齢にあわせて弾いていく、という話があったからです。それから5年の間に、私もいくつかのクァルテットでこの曲を聴いてきたこともあり、ミロQがどう聴かせてくれるか、心待ちにしていました。
 第1楽章では、何度か出てくるモチーフを楽しみながら、リラックスして聴いていました。第2楽章は静かに始まり、内声部分の楽器の活躍と第1バイオリンのやわらかな音が素敵です。第3、第4楽章では、4人のやり取りや表情も一緒に楽しんでしまうほど、ステージに引き込まれてしまいました。
 
 アンコール「第13番op.130より第5楽章カヴァティーナ」
 観客の数を上回るかのような、ものすごい拍手の音量でした。そしてこの曲は、まるで小編成のオーケストラを思わせるほどの様々な音色が折り重なっている響きに、うっとりと聴き入ってしまいました。そのうちに、ベートーヴェンでこれほど聴かせてくれるなら、他の音楽家はどういう演奏を聴かせてくれるのか気になってきました。ピアノも入る第4日も、聴きに行こうと思っています。

 演奏が終わって、「よかったね」といいながら席を後にする人、ロビーでは、CDを購入したり、サイン会を待つ人が多くいました。この光景も5年前と同じ。Festa 最終日、そして今後の演奏活動に期待をしてしまいます。
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# by tritonmonitor | 2010-05-29 14:00 | SQWシリーズ